ロシア軍機、米加の防空識別圏に侵入
(CNN) ロシア軍機6機が18日、アラスカ沖の米領空に接近したため、米軍機2機が発進し、領空への侵入を防いだ。また同日、ロシアの爆撃機2機がカナダの領空に接近したが、カナダ軍機が侵入を阻止した。北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が明らかにした。
米当局によると、米政府は今回の2つの事件は、ウクライナのポロシェンコ大統領がカナダと米国を歴訪したことに関係していると見ているという。ポロシェンコ大統領は、17日にカナダ当局者、18日にはオバマ大統領と会談。米政府は、親ロシア派と戦っているウクライナ軍への4600万ドル(約50億円)規模の支援を表明した。
NORADのジェフ・デイビス報道官によると、ロシア軍機はアラスカ沖約55海里、カナダ沖約40海里を飛行していたという。
米国のF22戦闘機が領空への侵入を阻止したロシア機は、空中給油機2機、戦闘機2機、長距離爆撃機2機の計6機で、いずれも旋回し、ロシアに戻った。またボーフォート海上で、カナダのCF18戦闘機がロシアの長距離爆撃機2機の領空侵犯を阻止したとしている。
ロシア軍機はいずれも領空には侵入しなかったが、米国とカナダの防空識別圏(ADIZ)には侵入したという。
NORADが過去5年間に領空侵犯を阻止したロシア軍機は50機以上に上るとしている。