ISIS戦力、最大で1万7千人 米中央軍司令官
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦を主導する米中央軍のロイド・オースティン司令官は9日までに、ISISの戦闘員数に触れ9000人から1万7000人の間との見方を示した。
米政府がこれまで公表してきた推定数字よりはるかに低い水準となっている。同司令官はまた、ISISとの戦いは数十年単位ではなく、数年単位になるとも述べた。
オースティン司令官は米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の会合で、米軍や有志連合がISISとの戦いを優位に進めていることを裏付ける材料があると指摘。空爆の標的になることを恐れ、ISIS戦闘員は多人数の規模で集まることを避けていると述べた。
米軍や有志連合の空爆でイスラム国の通信系統には相当な被害が出ているとし、米軍などは逆にISISの通信を傍受していると説明。この傍受で、標的を精密に破壊する空爆がISIS戦闘員の士気を削いでいることを把握しているとも述べた。
ただ、米軍や有志連合のこれらの戦果はあるものの、ISISは依然、戦闘を継続する力を有していると指摘。今後の課題はこれらの戦果を維持し得るようにイラク軍の能力を迅速に高めることだと強調した。