ウクライナ軍、東部の要衝デバリツェボから撤退
装甲兵員輸送車は爆撃された跡があり、ウクライナ兵と思われる2人の遺体があった。戦闘中に鳴り響いていた砲撃音は聞こえなくなっていた。
ロシアのラブロフ外相はモスクワで記者会見し、停戦合意前にデバリツェボで包囲されていたウクライナ軍の兵士数千人に対してプーチン大統領が危険を知らせようとしたにもかかわらず、ポロシェンコ大統領は自分たちが包囲されていることを認めなかったと説明。今は兵士たちの人命を救うことを目標としなければならないと述べた。
デバリツェボを除けば「すべての前線で衝突がやみ、重火器の撤去が始まっている」とラブロフ外相は強調。ウクライナや欧米諸国に対し、デバリツェボを「プロセス崩壊の口実にしてはならない」と力説した。
停戦監視と重火器撤去の監視に当たることになっている欧州安全保障協力機構(OSCE)は、17日の時点でデバリツェボ入りできていない。18日に再び現地入りを試みるとしている。
EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は18日、デバリツェボでの親ロシア派の行動は「明らかな停戦合意違反」に当たると非難。「もし合意に違反する戦闘などの展開があった場合、EUは適切な行動に出る用意がある」と牽制(けんせい)した。