イスラエル、ミサイル防衛で増額要請 対立目立つ米国に
ワシントン(CNN) 米共和党の議会筋は5日までに、イスラエル政府がイランを念頭に置いたミサイル防衛システムの能力向上に向け3億ドル(約300億円)以上の追加支援の承認を米議会に促していると述べた。CNNに明らかにした。
米国防総省が議会に既に求めた1億5500万ドルを上積みするものとなっている。同筋はまた、イスラエルはイランの長距離弾道ミサイルを迎撃する「アロー3ミサイル」や短距離弾道ミサイルなどを想定した「ダビデ・スリング」ミサイル防衛システムの調達資金を初めて求めたとも述べた。
米国、イスラエル両国は現在、イランの核開発への対応策などを巡って反目を続けているが、イスラエルは軍事援助の面でしたたかに増額を迫る格好ともなっている。
米国防総省がイスラエルのこれらの要望にどう対処するのかは不明。米国防予算は政府の財政赤字削減で切り詰めを強いられており、イスラエル側の要請に応じるためには他の予算縮小を迫られる事態にもなりかねない。ただ、同省がこの選択肢を取る可能性は少ないともみられる。