ローマ法王、締めくくりのミサ 6日間の訪米終える
フィラデルフィア(CNN) ローマ法王フランシスコは米国滞在の最終日となる27日、フィラデルフィアのベンジャミン・フランクリン公園で数千人のカトリック信者らを前に屋外ミサを行った。これで6日間にわたった全日程を終え、同日夜、「感謝と希望で胸が一杯になった」という言葉を残してローマ行きの便に搭乗した。
フィラデルフィアのミサでは「小さな行動」の大切さを説き、家族に温かい食事を準備したり、就寝前に神に感謝したり、1日の終わりに抱き締めたりといった行動によって、思いやりや愛情は表現できると語りかけた。
この日のミサは、150カ国あまりが参加した「世界家庭大会」の締めくくりとなる。
会場にはフランシスコ法王の姿を一目見ようと何時間も前から大勢の人が詰めかけ、保安検査場前に行列を作った。法王が話し始めると、ざわついていた聴衆が静まり返って説教に耳を傾けた。
聴衆の中には正装した人もいれば、バチカンの旗を身に着けたり、フランシスコ法王の写真が入ったTシャツ姿の人も。法王を乗せたオープンカーが通ると、道路沿いに何列にも並んだ人たちが一斉にスマートフォンを向けて写真を撮っていた。
この瞬間を35年間待ち続けたというバーナデット・ドルーさん(51)はこの日午前5時半に娘を連れて自宅を出て、ニューヨーク州の教会の仲間と共にバスで会場に足を運んだ。
法王の姿を見た瞬間に涙があふれ出し、姿が見えなくなってもしばらく泣き続けたというドルーさん。「愛によって圧倒された」と感極まった様子だった。