米軍、ノルウェーの極秘洞窟の兵力増強 冷戦時代から維持
洞窟は保安設備や空調を完備した近代的な設備が整えられ、ノルウェーと米軍の兵士約100人を配備。海兵隊1万5000人分の装備が用意されている。この装備はイラクでの作戦支援にも使われた。
海兵隊によると、今月実施される「コールド・リスポンス16」と呼ばれる演習では、洞窟内の装備のうち6500点あまりが使われる予定。演習にはNATOなどの同盟国12カ国と兵士1万6000人以上が参加する。
ノルウェー国防省の報道官はこの演習の目的について、「困難な環境」における軍事力の発展と、「NATOの集団的防衛力および抑止力の信頼性維持」にあると説明した。
米国防総省は今回の発表に先立ち、NATOの同盟国に対するロシアの侵攻を阻止する一環として34億ドル(約3800億円)を拠出し、バルト海沿岸諸国やポーランド、欧州中部に装備を配備すると表明していた。
また米空軍は14日、ノルウェーの隣国フィンランドにF15戦闘機6機を送り、ロシアとの国境から約160キロの地点にある基地でこの春に演習を行うと発表している。