フィリピン大統領、米国との決別を宣言 対中関係重視へ
今回、ドゥテルテ大統領が米国との決別を宣言したことで、関係がどう変わるかは不明だ。
一方、中国とフィリピンはこれまで南シナ海の領有権をめぐる争いで関係が悪化していたが、ドゥテルテ大統領は領有権問題を棚上げにして、中国との関係強化を模索している。
中国国営メディアによると、習主席は北京の人民大会堂でドゥテルテ大統領を出迎え、両国を「海をはさんだ隣国」と形容。2国間関係を全面的に改善させることで合意した。
南シナ海については具体的な協定は交わさなかったが、中国の劉振民外務次官によれば、この問題には対話を通じて対応することで合意したという。
フィリピン・デラサル大学のリチャード・ヘイダリアン教授は中国訪問中のドゥテルテ大統領について、これまでの外遊に比べてはるかに立派な政治家らしく見えたと指摘。「ドゥテルテ大統領は相手に対して礼を失しないよう気を配っていて、中国に対して非常に丁寧だった。フィリピン国内では眉をひそめられたが、中国の人たちを喜ばせた」と話している。