イラク北部で化学兵器使用か、12人に症状 赤十字
モスル近くで作戦遂行に当たるイラク治安当局者の2人は化学兵器攻撃の可能性について確認や否定もしていない。
イラクと米国の政府当局者によると、ISISは過去にイラク、シリア両国で多数回の化学兵器攻撃にも踏み切っている。イラク北部の戦線などが含まれる。
モスルはイラク第2の都市でISISが同国内の最大拠点ともしてきた。米軍などが支援するイラク軍が昨年10月以降、本格的な奪還作戦を続けており、東部をほぼ制圧した後、多数のISIS勢力が潜むとされる西部の攻略を進めている。今回の化学兵器攻撃の発生が事実なら、モスル奪取作戦の開始以降では初めてとなる。
同市の攻防戦の激化と共に、避難民への対応も緊急課題となっている。避難民対策に当たるイラク政府当局によると、モスル西部を逃げ出した住民は3日朝までに4万6000人以上。2日だけでも少なくとも1万4000人を記録した。避難者は今後も増え続けると見られ、市内に残り続ける住民の食料や飲料水確保への懸念も高まっている。