猛スピードの車を警察が阻止、ベルギーで「テロ未遂」
(CNN) ベルギー警察は23日、制止を振り切って人通りの多い商店街へ猛スピードで向かっていた車を阻止したと発表した。フランスのオランド大統領はこの事件について、「テロ未遂」だったとの見方を示した。
ベルギー連邦検察によると、車はフランスで登録されたもので、ベルギー北部アントワープの中心部を猛スピードで走行していた。兵士が止めようとしたが振り切って逃走し、歩行者を危険にさらしたとされる。
その後、警察が車を停止させ、運転していた39歳のフランス人の男を拘束した。
男が逮捕される場面を目撃した女性はCNNの取材に対し、「警察が男を追い、男はおとなしく逮捕された」と証言した。警察は爆弾探知ロボットで捜索を行った後、車内と周辺の写真を撮っていたという。
ベルギーのテロ対策当局幹部によると、車内からは数本の刃物とペレット銃1丁が見つかった。検察は、暴動鎮圧用の銃と、正体不明の物質が入った容器も見つかったとしている。
捜査当局は逮捕した男とイスラム過激派との関係についても調べているが、現時点でそうした関係は確認できていないという。
この前日には英ロンドンで、男が車を運転して歩行者に突っ込み、3人を死亡させた。ベルギーでは1年前の3月22日、首都ブリュッセルで32人が死亡する連続テロが起きていた。