北朝鮮、韓国情報機関トップの引き渡し要求 「正恩氏暗殺計画」で
(CNN) 北朝鮮が米韓両国による金正恩(キムジョンウン)労働党委員長の暗殺計画を摘発したと主張している件に関連し、北朝鮮の検察当局は12日、韓国・国家情報院のトップや米中央情報局(CIA)の関係者ら暗殺を計画したとする人物の身柄引き渡しを要求した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。
KCNAによれば、検察はこの中で、訴追を予定する人物の中には国情院の李炳浩(イビョンホ)院長や「CIAの首謀者」も含まれていると発表。後者については名指ししていない。韓国の文在寅(ムンジェイン)新大統領は既に李氏の後任を指名している。
北朝鮮検察は「忌まわしい国家犯罪」を主導したり、これに関与したりしたとする人物の逮捕と引き渡しを要求。KCNAによれば、北朝鮮の中央検察所は「この犯罪で首謀者の役割を担った責任をCIAが逃れることは決してできない」と言及した。
北朝鮮は今月5日、軍事パレードなどの主要行事の最中に生物化学物質や放射性物質、毒物で金委員長を殺害する米韓の計画を摘発したと発表。KCNAは、CIAと国情院の要員が「最高指導者を狙った爆弾テロ」の計画で北朝鮮人1人と協力していたと主張した上で、計画は「このほど発覚し粉砕された」と伝えていた。
北朝鮮は過去に、根拠のない主張を展開したことがある。CNNは5日の報道について独自に確認していない。米韓の情報当局者はこの主張を一蹴した。