クーデター未遂から1年、強権に抗議の大規模デモ トルコ
クルチダルオール党首はCNNの取材に対し、「トルコは民主国家であることをやめてしまい、1人の人物のものになった」「我々はこれを容認できない」と語る。
クーデター未遂からほぼ1年が過ぎた今も非常事態宣言は解除されず、エルドアン政権が強大な権限を握って、反体制派と見なした人物は誰であろうと拘束している。
この1年はデモ隊と治安部隊の衝突が各地で続いていたが、今回のデモ行進では衝突はなく、警察がデモ参加者のガードを固めた。行進の終盤は、参加者が太鼓を打ち鳴らしたり沿道に手を振ったりして、お祭りのようなムードに包まれた。
ただ、イスタンブール市内に入ってもその状況が続くかどうかは分からない。市中心部のタクシム広場では集会が禁止されている。
イスタンブールへ向かう道中では、参加者2人が心不全を起こし、うち1人は後に死亡。猛烈な暑さや集中豪雨にも見舞われた。
デモ行進の到着場所にはエルドアン大統領の支持者も集まり、「権利、法、正義」を叫ぶデモ隊に対し、エルドアン大統領の名を叫んで対抗。トルコ国民の分断の深さを見せつけた。