子ども兵207人を解放、最年少は14歳 南スーダン
ラゴス(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)によると、内戦状態が続く南スーダンで17日、武装勢力の戦闘員にさせられていた子ども200人以上が解放された。同国南西部のヤンビオで武装解除の式典が開催され、男子112人、女子95人が自由の身となった。最年少の子どもは14歳だった。
ユニセフは今年に入ってすでに500人以上の子どもを解放し、今後数カ月でさらに1000人前後を帰還させる計画だ。
南スーダンは2011年にスーダンから分離、独立したが、13年から内戦状態に陥った。ユニセフによれば、約1万9000人の子どもが政府軍や反政府勢力の戦闘員にさせられている。
2月の式典で解放されたジョージさん(17)は15年に武装集団に拉致され、無理やり盗みや強姦、殺人をさせられていた。ユニセフに「どれもやりたくはなかったが、従わなければ殺されると思った」と語った。
ユニセフ・南スーダン事務所のムドエ代表はCNNとのインタビューで「子どもに銃や武器を持たせることは許せない」と強調した。解放された子どもたちは家族と再会し、カウンセリングや学校教育の機会を与えられるという。
武器を置くことは最初の一歩だが、普通の生活を送れるようになるまでの道のりは険しい。最も困難なのは社会復帰の過程だと、ムドエ氏は指摘する。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが最近出した報告書によると、政府軍と反政府勢力は子どもを戦闘員にすることをやめると何度も約束しながら、現在も子どもを捕らえて戦闘に参加させている。国連の統計によると、激化する紛争から逃れるために近隣諸国へ避難した子どもは100万人余りに上るという。