コフィ・アナン元国連事務総長が死去、80歳 ノーベル平和賞受賞
(CNN) 2006年まで2期10年にわたり国連事務総長を務めた西アフリカ・ガーナ出身のコフィ・アナン氏が18日に死去した。80歳だった。
コフィ・アナン財団の発表によると、アナン氏は少し前に体調を崩していた。妻子に付き添われて最後の数日間を過ごし、18日午前に静かに息を引き取ったという。
アナン氏は1938年生まれ。62年に短期間の予定で世界保健機関(WHO)に入ってから長年の国連勤務を経て、国連職員出身で初、黒人でも初の国連事務総長として97年に就任。在任中の01年にはノーベル平和賞を受賞した。
南アフリカのマンデラ元大統領が創設した国際人道グループ「エルダーズ」に加わり、13年から会長を務めていた。
国連平和維持活動(PKO)担当事務次長だった94年のルワンダ虐殺と、95年にボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァで起きた虐殺が、その後の考え方に大きく影響したと話していた。
事務総長退任時には最悪の経験として、2期目にイラク戦争を止められなかったことを挙げていた。
アナン氏の死去を受け、各国首脳らがその功績と人柄をたたえる声明を出した。国連のグテーレス事務総長は同氏について「政治家、指導者であったたけでなく、友人が困った時に助けてくれる温かい人だった。真の同僚、真の友人だった」と述べた。