天皇陛下が平成最後の誕生日、85歳 会見で感慨語る
(CNN) 天皇陛下は23日に85歳の誕生日を迎えた。来年4月の退位を控え、在位中では最後の誕生日となった。恒例の記者会見では感慨を込めて、戦後から平成の時代を振り返った。
陛下は会見で、第2次世界大戦では多くの人命が失われたこと、戦後の平和と繁栄が多くの犠牲と国民の努力によって築かれたことを忘れず、後世に正しく伝えていくことが大切だと強調。「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安どしています」と語った。
平成7年の阪神・淡路大震災、同23年の東日本大震災など在位中に起きた災害を振り返り、「言葉に尽くせぬ悲しみを覚えます」と述べた。その中でも国民の間にボランティア活動など助け合いの気持ちや、防災意識が高まってきたことには勇気づけられると話し、災害時にも「規律正しく対応する人々の姿」に言及した。
日本で働く外国人を、国民が社会の一員として温かく迎えることを願うとも語った。
最後に国民への感謝の気持ちを伝え、民間から初めて皇室に嫁いだ皇后さまにも「私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心からねぎらいたく思います」との言葉を贈った。