英情報通信庁、中国テレビ局を調査へ 「自白強要」の申し立て受け

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ピーター・ハンフリーさんが中国メディアによる自身の報道についてオフコムに不服申し立てを行った/Frank Augstein/AP

ピーター・ハンフリーさんが中国メディアによる自身の報道についてオフコムに不服申し立てを行った/Frank Augstein/AP

ロンドン(CNN Business) 英国のメディア規制機関、情報通信庁(オフコム)は8日、中国で2013年に逮捕された英国人が自白したとする映像を流した中国国営テレビ局について、英国の規定に違反した可能性があるとして調査に乗り出したことを明らかにした。

オフコムに苦情を申し立てたのは、中国で企業調査委員をしていて2013年に逮捕された元ジャーナリストのピーター・ハンフリーさん。自白を強要され、その映像を中国中央テレビ(CCTV)などで放送されたと訴えている。

オフコムの広報は、「CCTVのニュース番組で放送された内容を巡り、公平さとプライバシーについて調査を行う」と説明。「規定が破られたと判断すれば、適切な措置を取る」としている。

オフコムには、英国の放送基準に抵触した報道機関に罰金を命じたり、テレビ局の放送免許を取り消したりする権限がある。

当時英製薬大手グラクソ・スミスクラインのコンサルタントだったハンフリーさんは、情報を不正に入手したとして妻とともに中国で逮捕され、テレビで自白を強要されたと訴えていた。

ハンフリーさんは苦情申し立ての中で、「拷問に等しい状況下で行われた偽のインタビューが、中国国家の命令で私の同意なく、CCTVと同局の国際放送網CGTNによって放送された」と主張。いずれのインタビューも「大幅に編集されていた」と訴えている。

ハンフリーさん夫妻は有罪を言い渡されて2年近く中国で服役し、2015年に国外退去処分となった。

CGTNは英国に進出したばかりで、ロンドン郊外に昨年、新しい放送センターを開設している。

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