台風28号がフィリピン直撃、10万人避難 東南アジア競技大会にも影響か
(CNN) フィリピン北部ルソン島に現地時間の2日夜、強い台風28号が上陸した。台風の進路にあたる同島南部のアルバイ州ではこれに先立ち、住民10万人の避難が始まった。
台風28号は勢力を強めながら、ルソン島南部ナガ付近に上陸した。米ハワイの米軍合同台風警報センター(JTWC)によれば最大風速約60メートルと、ハリケーンの分類では5段階中2番目の「カテゴリー4」に相当する強さだ。
上陸後はアルバイ州の州都レガスピからルソン島南部一帯を通過し、4日朝には南シナ海へ抜ける見通し。進路では風雨が強まり、大規模な土砂崩れなどが起きる恐れもある。
国営フィリピン通信(PNA)によると、アルバイ州の知事は警察に、避難に抵抗する住民も強制的に最寄りの避難所へ連れて行くよう指示した。
ルソン島中部西岸の首都マニラを含む複数の地域で警戒レベルが5段階中の2~3に引き上げられた。対象地域の学校は2日を休校とし、同国のセブパシフィック航空の複数の便が欠航した。
同国では11月30日から、2年に1度の東南アジア競技大会が開催されている。11カ国から8000人以上の選手が参加する予定とされ、台風の影響が懸念されている。
フィリピン近海は海面の水温が高く、年間を通して台風が発生する。