プーチン大統領、極超音速兵器の開発で「ロシアが世界をリード」
モスクワ(CNN) ロシアのプーチン大統領は24日、極超音速兵器の開発をめぐり、他国は「我々に追いつこうとしている段階だ」と述べ、ロシアが世界をリードしているとの認識を示した。
ロシア国防省の会合で述べた。クレムリン(ロシア大統領府)の発表によると、プーチン氏はさらに、現時点ではいかなる国も極超音速兵器の保有に至っていないとの見解を示したという。
極超音速兵器をめぐっては、ロシアと同様、米国や中国も開発に取り組んでいる。中国政府は今年、極超音速航空機の試験を実施したと発表。一方、米空軍は航空防衛機器大手ロッキード・マーチンにミサイルの開発を発注した。
プーチン氏は昨年のこの時期にも同様の主張を展開し、新型の極超音速ミサイルシステムを2019年内に配備すると表明していたが、まだ実現していない。
プーチン氏はこれまで、極超音速で弾頭を運搬可能なミサイルなど、米国や北大西洋条約機構(NATO)の防衛網を突破できるとする先端兵器の数々を誇示してきた。ただし専門家からは、軍事力に関するロシアの強気の主張には裏付けがないことが多いと慎重な見方が出ている。
ロシアの兵器開発は事故などによる後退も目立つ。今年8月には軍の試験場で死者を出す事故が発生。クレムリンは詳細を明らかにしていないものの、「ブレベスニク」または「スカイフォール」と呼ばれる原子力推進型巡航ミサイルに絡む事故とみられている。
ロシア国営通信によると、今月24日には最新鋭戦闘機Su57がハバロフスク地方での試験飛行中に墜落する事故も起きた。パイロットは無事脱出したという。