欧州の状況は「極めて深刻」、再び感染が急拡大 WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)は17日、欧州で新型コロナウイルスの症例数が急増しており、欧州全土で「極めて深刻な状況」が展開されていると指摘した。
各国は感染拡大の第2波を食い止めるために規制を厳格化したり、再度のロックダウン(都市封鎖)を検討したりするなどの対応に乗り出している。
しかしWHOのハンス・クルーゲ欧州地域事務局長は17日の記者会見で、事態は今後一層深刻化するとの見通しを示し、「1週間の症例数は、欧州で3月に最初のピークを迎えた際に報告された症例数を上回っている」と指摘、先週1週間の欧州の感染者が30万人を超えたことを明らかにした。
クルーゲ氏によると、欧州の半分以上の国では、新規の症例数が過去2週間で10%以上増加し、うち7カ国では、新規に報告された症例数が同じ期間で2倍以上に増えた。
「春から夏の初めにかけては厳格なロックダウン措置の効果が表れ、6月には症例数がこれまでで最も少なくなった。だが9月の症例数は、我々全員にとっての警鐘と受け止める必要がある」とクルーゲ氏は強調している。
9月の第1週には50~79歳の高齢者層の症例も増加したが、新規の症例数が最も多かったのは依然として25~49歳の層だった。