マスク着用拒んだ牧師、新型コロナ感染でICUに入院 米アイダホ州
(CNN) 米アイダホ州にある教会の牧師が、新型コロナウイルスに感染して集中治療室(ICU)に入院した。この牧師は礼拝の中でマスクは着用しないと宣言し、新型コロナの症例報告についても信憑(しんぴょう)性に疑問があると繰り返し発言していた。
新型コロナウイルスに感染したのはアイダホ州カーダレーンにあるキャンドルライト教会のポール・バンノイ牧師。教会関係者は、同牧師が2週間前から入院していることを確認した。ほかに教会スタッフ5人の感染が確認されたが、既に全員が回復しているという。
バンノイ牧師は教会を通じて発表した声明で、間もなくICUを出て一般病棟に移り、その後は自宅で療養すると説明。「今のところは大丈夫だが、特にベッドから出ようとするときは、かなりの酸素補給を必要とする」とした。
教会によると、バンノイ牧師の妻も感染が確認されたが、入院はしていない。
キャンドルライト教会は今年3月に一時的に閉鎖されたが、5月初めには信者が出席する礼拝を再開していた。同教会は、信者によるマスク着用を歓迎していたものの、義務付けてはいなかった。
バンノイ牧師はインターネットに掲載された7月22日の礼拝の中で、他人がマスクを着用するかどうかは気にしないとした上で、自身はマスクを着用するよう指示されることを望まないと述べていた。
さらに、市当局から礼拝の中止を命じられても従わないと言明。7月のフェイスブックへの投稿では、マスクを着用しても新型コロナウイルスの感染は防げないと主張し、「新型コロナウイルスの原因や影響」を恐れてはならないと説いていた。
米国では感染拡大が続いている間も礼拝を行ったとして、各地で教会の指導者が罰金を命じられたり逮捕されたりしている。