米CDC所長、マスクがワクチンより有効な可能性を証言 トランプ氏は批判
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は16日、議会証言を行い、マスク着用は新型コロナウイルス対策としてワクチンよりも有効な可能性があるとの認識を示した。一般国民に広くワクチンが行き渡るようになるのは、来年の第2四半期(4~6月)後半か第3四半期になるとの見通しも明らかにした。
これに対し、トランプ氏はレッドフィールド氏を批判。レッドフィールド氏は証言中に「混乱していた」と述べた。
レッドフィールド氏は証言で、マスクを手に「このマスクはワクチンを接種した場合よりも確実に私の身を守ってくるとまで言って良いかもしれない。ワクチンを接種しても、免疫ができる確率は70%かもしれないからだ」と説明。「仮に免疫反応が得られなければ、ワクチンは私を守ってくれない。マスクは守ってくれる」と述べた。
上院歳出委員会で証言するCDCのレッドフィールド所長/Andrew Harnik/Pool/Getty Images
そのうえで、米国民は依然、感染拡大抑制に有効な水準までマスク着用を受け入れていないとの見方を示した。
一方、トランプ氏は自らがCDC所長に任命したレッドフィールド氏に対して一段と踏み込んだ反論を展開。新型コロナワクチンの供給スケジュール、およびワクチン接種と比較した場合のマスク着用の有効性の2点について、レッドフィールド氏と相反する見解を示した。
レッドフィールド氏は上院歳出委員会での証言で、ワクチンが一般国民に行き渡るのは恐らく来年第2四半期の後半か第3四半期になるだろうとの見通しを明らかにしたが、トランプ氏は記者団に、レッドフィールド氏は「混乱していた」と指摘。「彼の発言は間違いだと思う。不正確な情報だ」と述べた。
マスクはワクチンより有効な可能性があるとした証言についても、トランプ氏は不正確と断じ、レッドフィールド氏が質問を勘違いした可能性があるとしている。