抗議デモを率いた活動家に禁錮11年の実刑 ベラルーシ
(CNN) ベラルーシの首都ミンスクの裁判所は6日、昨年の大統領選で大規模な抗議デモを主導したマリヤ・コレスニコワ氏に対し、禁錮11年の実刑判決を言い渡した。同国ではアレクサンドル・ルカシェンコ政権の反対派に対する弾圧が広がっている。
国営メディアの報道によると、コレスニコワ氏はマキシム・ズナク氏とともに、過激主義や「憲法に反して権力を奪い取ろうとした」陰謀の罪に問われた。
ズナク氏はルカシェンコ政権の反対派でつくる調整評議会の主要メンバーで、禁錮10年を言い渡された。
ミュージシャンから活動家に転じたコレスニコワ氏は、昨年の大統領選挙で野党の男性有力候補が出馬を阻まれたことを受け、反ルカシェンコ運動の先頭に立った3人の女性の1人だった。
選挙中に政治の変革を求めて行われた抗議デモには数万人が参加。女性3人はこの運動の顔になった。デモ参加者や独立系の監視団は、27年続いたルカシェンコ政権を引き延ばす目的で投票の不正が行われたと主張していた。
ルカシェンコ大統領は昨年、勝利を宣言して反対派の弾圧に乗り出し、欧米などが制裁を発表している。
コレスニコワ被告は昨年9月に逮捕されて国境に連行され、出国を命じられた。しかし国外追放を拒んでパスポートを破り捨てたと報じられている。
大統領選に出馬してコレスニコワ被告と共に抗議運動を率いたベラルーシの野党指導者スベトラーナ・チハノフスカヤ氏は6日、コレスニコワ、ズナク両氏の即時釈放を要求し、「これは政権に立ち向かったベラルーシ国民に対するテロにほかならない。ベラルーシで誰もが自由になるまで私たちは止まらない」とツイートした。