韓国、朴槿恵前大統領を赦免 収賄罪などで服役中
(CNN) 韓国法務省は24日、収賄などの罪で懲役22年を言い渡され服役中の朴槿恵(パククネ)前大統領(69)を赦免すると明らかにした。
青瓦台(韓国大統領府)の報道官は、文在寅(ムンジェイン)大統領は赦免の決定にあたり健康状態の悪化を考慮したと説明した。
朴氏は2017年、憲法裁判所が国会で可決された弾劾(だんがい)訴追案を支持したことを受け、韓国の民選指導者として初めて罷免(ひめん)された。
朴氏は職権乱用や収賄、強要の罪で有罪判決を受け懲役24年を言い渡されたものの、その後刑期は20年に減刑された。大規模不正事件は韓国中の注目を集めて広範なデモを引き起こし、政界をゆるがせたほか、一部の有力者の関与も発覚した。
韓国最高裁は今年1月、朴氏の刑期を20年に減刑した判断を支持。朴氏はさらに、以前代表を務めていた保守政党の候補者認定に介入したとする18年の有罪判決をめぐり、刑期を2年追加された。
法務省によると、朴氏は服役中の19年に肩の手術を受けた。朴氏が車椅子を使って通院する姿は何度も地元メディアに目撃されていた。
青瓦台の報道官は、文大統領は朴氏の赦免が団結と調和の新時代を開く機会になることを望んでいると述べ、決定に反対する人に理解を求めた。
朴範界(パクポムゲ)法相も会見で、赦免は韓国国民が一致団結して新型コロナウイルス危機を克服し、未来に向けて歩み出す機会になると説明した。
朴氏は約4年8カ月にわたって収監されている。釈放は今月31日になる予定。