ウクライナ中部ビンニツァにミサイル攻撃、23人死亡 黒海からロシア発射
(CNN) ウクライナ中部ビンニツァに対して巡航ミサイルによる攻撃があり、ウクライナ国家警察のクリメンコ長官によると、少なくとも23人が死亡した。
ウクライナの国家緊急事態当局によると、死者には子ども3人が含まれる。子ども4人を含む64人が病院に搬送され、うち34人が重症、5人が重体。安否不明の42人について捜索が続いているという。
クリメンコ氏によると、これまでに身元が確認された遺体は6体のみで、他の遺体の身元確認にはDNA鑑定が必要になる可能性がある。建物50棟以上と自動車40台以上が被害を受けたという。
ティモシェンコ大統領府副長官によると、攻撃に使われたロシアの巡航ミサイル「カリブル」は黒海に展開する潜水艦から発射された。
ウクライナ軍南方作戦司令部は11日、ロシアは水上艦3隻と潜水艦2隻に搭載した「カリブル」タイプのミサイル32発を発射できる態勢を保っており、大型揚陸艦2隻も黒海に展開していると指摘していた。
ウクライナのクレバ外相は今回のミサイル攻撃を「テロ」と形容。すでに民間人20人の死亡が確認され、幼児1人を含む子ども3人が死亡したとツイートした。
国連のグテーレス事務総長はビンニツァに対する攻撃にがく然としていると述べた。グテーレス氏の報道官は「国連事務総長は民間人や民間インフラに対するあらゆる攻撃を非難し、改めてそうした違反行為の責任を求める」としている。
欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表とレナルチッチ欧州委員(危機管理担当)も、共同声明で今回の攻撃を非難した。