英情報機関トップ、ロシアは「絶望的な状況」 軍事物資不足と士気低下で
(CNN) 英国の情報機関、政府通信本部(GCHQ)のフレミング長官は11日、ロシア政府は兵器が不足しつつあると指摘した。また、ロシア社会の様々なレベルに絶望的な状況が広がっており、政府は対応を迫られているとの見方も示した。
フレミング氏はBBCラジオ4の番組で、「我々はロシアの弾薬が不足しつつあると見ている。友人がいなくなりつつあるのは間違いない」と述べた。
フレミング氏はまた、ロシアの動員令から兵員不足がうかがえると説明。ロシアとロシアの指揮官が軍の現状について懸念を持っていることは明らかだとした。
ウクライナにおけるプーチン大統領の軍事作戦が失速する中、クレムリンはなりふり構っていられない状況かと問われると、「そうした絶望的な状況はロシア社会やロシア軍の様々なレベルで見て取ることができる」と述べた。
ウクライナでは10日、ロシアが首都キーウ(キエフ)などの都市に対して攻撃を実施し、インフラが損傷したほか、少なくとも19人が死亡した。
これについてフレミング氏は、「昨日の恐ろしい攻撃で分かったように、ロシアは依然として非常に能力の高い軍事機構を有している。兵器を発射することができ、在庫や専門知識も豊富だ。ただ、ウクライナでは戦力が極めて逼迫(ひっぱく)している」と指摘した。