ウクライナへの武器供給と和平追求は「両立不可能」 ロシア上院副議長
(CNN) ロシア上院のコンスタンティン・コサチョフ副議長は22日、欧米諸国はウクライナへの武器供給と和平の追求が「正反対」で「両立不可能な動き」であることを理解するべきだと主張した。
コサチョフ氏はSNS「テレグラム」への投稿で、「平和のためにと死者を増やしても、交渉を近づけることには断じてならない」と述べた。
これに先立ち、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は21日、マドリードで開かれた加盟国国会議員会議で、各国にウクライナへの支援強化と抑止力、防衛力の増強で合意するよう呼び掛けていた。
ストルテンベルグ氏はこの中で、ウクライナを長期的に支援する覚悟が必要だと強調。各国とも生活費の高騰で厳しい状況にあることを認めつつ、NATO加盟国の負担は金額で数えられるが、ウクライナの負担は流血で測られると訴えた。
加盟各国の防衛費が現在の目標である国内総生産(GDP)比2%を超える可能性もあるが、2%のラインは「上限でなく、下限」と考えるべきだとも語った。
和平に向けては、ウクライナのゼレンスキー大統領がインドネシアでの主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で10項目の案を示したが、ロシアはその直後からウクライナの都市に対し、ここ1カ月あまりで最大規模の攻撃を開始した。