ウクライナ当局「応戦は戦争犯罪ではない」、ロシアは投降兵殺害と主張
(CNN) ウクライナ議会人権委員会のドミトロ・ルビネツ氏は20日、東部ルハンスク州で起きた事案について、戦闘中のロシア兵が投降するふりをしてウクライナ軍に発砲したとの見解を示し、「応戦することは戦争犯罪ではない」と述べた。
ロシアはSNSで出回った動画について、ウクライナ軍に投降したロシア兵が殺害される様子を捉えたものだと主張。ウクライナ側が戦争犯罪に及んだと非難している。
何が起きたのか正確なところは不明。
ルビネツ氏はSNSのテレグラムで、一部の動画から「ロシア人が投降に見せかけて戦争犯罪に及んだとの結論を引き出せる可能性がある。彼らはウクライナ軍に発砲した」と述べ、動画のロシア人が投降するふりをしながら実際は投降していなかった可能性を示唆した。
さらに「今回の件では、ロシア軍の要員を戦争捕虜とみなすことはできない。彼らは戦闘中であり、背信行為を働いた」と説明。「応戦することは戦争犯罪ではない。それどころか、国際法の保護を利用して殺人を行おうとする者は罰せられる必要がある」とした。
編集された動画には、両手を頭上に挙げた複数の兵士が地面にうつぶせになっている様子が映っており、拘束されたロシア兵の投降行動を捉えたものとされる。他の兵士が建物の中から一人一人出てきて、これらの兵士の隣に横たわる様子も見える。
投降を命じているとみられる声の主が「一人一人出てこい。将校は誰だ。これで全員か。出てこい」と叫ぶ声も聞こえる。
約10人が地面に横たわった後、同じ建物から別の兵士が現れ、投降を指揮するウクライナ兵の方向に発砲しているとみられる。
短い銃声が聞こえた後、動画は突然終了する。
二つ目の動画は同じ場所の上空を飛ぶドローン(無人機)から撮影したもので、前の動画のロシア兵とみられる者たちの遺体を捉えている。遺体の大半は、最初の動画で横たわっていた位置から数メートルしか離れていない。
CNNは最初の動画で正確に何が起きたのかを検証できていない。最初の動画とドローン映像の撮影との間に何が起きたのかも不明。