ウクライナ人の2割、医薬品の入手に苦慮 WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)のウクライナ代表は21日、ウクライナでは約5人に1人が医薬品の入手に苦慮していると明らかにした。
同代表はウクライナ首都キーウで行われた記者会見で、医薬品が入手しづらい問題は、ロシア軍の占領下にある地域で、より厳しいものとなっていると述べた。そうした地域では3人に1人が必要な医薬品を入手できずにいるという。
今冬は、特に一部の地域ではすでに雪が目撃されており、ウクライナの医療制度にとって「手ごわい挑戦」となるとの見通しを示した。
同代表によれば、継続した攻撃がウクライナの医療インフラに対して行われており、医薬品や新型コロナウイルスワクチン、病院の集中治療室の機械など医療上のサービスの提供に影響が出ている。
同代表は、気温が零下20度にもなる可能性がある冬が訪れるなか、民間のエネルギーインフラの50%が損傷したか破壊されているとし、こうした状況は第2次世界大戦以降の欧州で最大規模の医療への攻撃とみなせると述べた。
WHOの直近のデータによれば、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2月以降、ウクライナ国内の医療施設に対して703件あまりの攻撃が行われたことが確認された。