ザポリージャ原発、喫緊の安全上の懸念なし IAEA
(CNN) 国際原子力機関(IAEA)のチームは21日、ウクライナ中南部のザポリージャ原子力発電所について、核の安全性や治安に関する喫緊の懸念はないと報告した。同原発は週末に砲撃を受けていた。
IAEAのグロッシ事務局長は声明で、チームが原発の被害について評価を行い、砲撃は激しかったものの、主要な機器は無傷であり、核の安全性や治安に関する喫緊の懸念はないと結論付けたと明らかにした。
6つの原子炉も安定した状態にあるほか、チームは保管施設の燃料や放射性廃棄物が完全な状態であることを確認した。
広範な損傷は依然として観測されており、保守管理の職員が修復を始めたという。グロッシ氏は、損傷について、「攻撃の激しさを明確に示しており、大きな懸念材料だ」と述べた。
放射性物質以外の漏出は復水貯蔵タンクの損傷によるもので、原子炉に沿った主要道や現在は使われていない敷地内の鉄道にも影響が出ている。
IEAEによれば、近郊のエネルホダル市や工業地帯には砲撃があったものの、20日の夜から21日にかけては、原発周辺に対する攻撃は行われていない。