中国のコロナ新規感染者が過去最多、厳しい規制への反発強まる
北京(CNN) 新型コロナウイルスの感染者が全国的に増えている中国で24日、新規感染者数が過去最多となった。感染者の増加により、国民がますます不満を募らせている「ゼロコロナ」政策にプレッシャーがかかっている。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)は23日に3万1444人の新規感染を確認した。この数は、数カ月にわたって上海を封鎖していた期間中の4月13日に記録された2万9317人を上回っている。
感染者の急増は、複数の都市での感染拡大によるものだ。絶え間ないロックダウン(都市封鎖)、隔離、集団検査といった強硬姿勢に対する市民の反発がかつてないほど高まっているにもかかわらず、当局は厳しい管理体制をやめようとしていない。
一方、コロナ関連の死亡例が相次ぎ、管理体制にさらなるプレッシャーがかかっている。首都・北京では23日、先週末以来4人目となるコロナ関連の死亡と1648人の新規感染者が確認された。新規感染者が1000人を上回るのは3日連続だ。
北京市は24日、大型の展示会場をコロナ患者の隔離と治療のための臨時病院にすると発表。今週初めには、いくつかの地区の学校がオンライン授業に移行し、コロナ流行の中心地である国際的な企業や大使館が集中する朝陽区では住民に外出禁止を呼びかけ、レストランやジム、美容院も閉鎖された。
世界の主要国の中でいまだに厳格なゼロコロナ政策を実施しているのは中国のみだ。同国では今週、河南省鄭州市にある世界最大のiPhone組み立て工場で抗議デモが発生するなど、国民の不満が高まっている。