ロシア新興財産の凍結資産は580億ドル以上、西側制裁で
(CNN) ウクライナ侵攻を受けロシアに科した制裁を進める米国と同盟国で組織する作業部会は12日までに、制裁対象となっているロシア人の資産で凍結や没収などした分は過去1年で580億米ドル以上に達したとの声明を発表した。
ロシアのエリート層、代理人や新興財閥(オリガルヒ)が保有したり、支配したりしていた資産が対象。金融資産の凍結や豪華ヨット、不動産の高級物件、貴重な美術品などの没収が含まれる。
作業部会は、米国、オーストラリア、カナダ、ドイツ、イタリア、フランス、日本、英国と欧州連合(EU)の欧州委員会で構成し、昨年3月に発足。6回目の幹部級会合を最近開き、プーチン大統領と取り巻きグループを罰する作業を維持し、強化させることなどを話し合った。
共同声明で、ロシアに不当な戦争の責任を取らせる努力を高め、戦争継続に必要な資金の剥奪(はくだつ)を狙い、制裁対象のロシア人の資産の凍結などを続行すると宣言した。
また、制裁のすり抜け行為を阻むさらなる措置を講じるとも強調。米国と同盟国はロシア経済を疲弊させたものの麻痺(まひ)させるまでには至っていない制裁網の抜け穴の封殺にも動いているとした。
バイデン米政権は、中国のような対立関係にある国だけでなく、トルコやインド、アラブ首長国連邦(UAE)などの友好国まで浸透している制裁の回避策の阻止に注力してもいる。