行方不明の兵士、中国で発見 台湾当局が発表

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金門県の烈嶼郷にある要塞「沙渓堡」から望む大胆島と二胆島/Eddie Gerald/Alamy Stock Photo

金門県の烈嶼郷にある要塞「沙渓堡」から望む大胆島と二胆島/Eddie Gerald/Alamy Stock Photo

台北(CNN) 台湾当局は13日、数日前に中国沿岸部に近い島で行方不明になった台湾兵が、中国本土で見つかったと発表した。

対中政策を主管する大陸委員会の邱太三主任委員は、中国から台湾に対し、行方不明になっていた兵士のチェンさんが現在、中国本土にいるとの連絡があったと記者団に語った。

台湾国防省の9日の発表によると、チェンさんは点呼の後、二胆島で行方不明になり、捜索のために特別捜索隊が組織された。

二胆島は台湾が支配する金門群島にあり、中国南東部・福建省の港湾都市アモイから5キロも離れていない。

中国政府はここ数年、台湾に対する経済・外交・軍事的圧力を強めている。

邱氏は13日、問題の兵士を脱走兵とみなすべきかどうかを判断する仕組みがあると述べ、中国と台湾の間には、緊急事態への対応や犯罪対策のためのコミュニケーションチャンネルがあると説明。国防省と沿岸警備当局が状況把握に努めていると言い添えた。

中台間の脱走兵はここ数年はほとんど報告がなかったものの、過去には頻繁に起きていた。

2002年、当時の台湾国防相は、1949~89年にかけ、台湾軍から中国への脱走の事例が20件あったことを明らかにした。

双方の脱走兵はプロパガンダ戦争の勝利とみなされ、報奨金が支払われることもある。

81年には、米国製の偵察機で中国本土へ脱走した台湾空軍の兵士に対し、中国が37万ドルの報奨金を支払った。

79年には台湾軍の指揮官だったジャスティン・リンさんが金門島から中国本土まで泳いで渡った。リンさんは名門北京大学で学び、著名エコノミストになっている。

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