IAEA事務局長、ザポリージャ原発の安全性を懸念 ウクライナ反攻で
(CNN) 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、ロシア軍が占拠するウクライナ中南部のザポリージャ原子力発電について、ウクライナ軍の反転攻勢に巻き込まれることを「非常に懸念」していると述べた。
グロッシ氏はウクライナのゼレンスキー大統領と首都キーウで会談した。
グロッシ氏によれば、ザポリージャ原発のすぐ近くで軍事活動が行われているため、攻撃が原発に当たることを心配しているという。
ゼレンスキー氏によれば、両者はリスクを最小限に抑え、事案の発生を防ぐための方法について協議を行った。
大統領府の発表によれば、ゼレンスキー氏は、原発の事故を防ぐための唯一の方法は、完全な非武装化と脱占領、ウクライナによる発電所の管理の回復だと述べた。
グロッシ氏は原発への訪問に先立ち、原発には数時間滞在すると述べた。常駐する専門家の交代が行われるという。
IAEAは11日、ノバカホウカにある貯水池のポンプの水位を測定するためにザポリージャ原発の近くに行くことが必要だと述べていた。
ザポリージャ原発に冷却水を供給し、原発の安全性に不可欠な貯水池が先週のダム決壊後、多くの水を失ったことから、水位の計測は重要だ。IAEAは、どのくらいの水が失われたのかを正確に割り出すことが必要だとしている。