ウクライナのダム決壊で流出した地雷、黒海に流れ着く可能性 国連

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カホウカ貯水池の岸に沿って立てられた地雷の危険を警告する立て札/Kateryna Mykhailova/Global Images Ukraine/Getty Images

カホウカ貯水池の岸に沿って立てられた地雷の危険を警告する立て札/Kateryna Mykhailova/Global Images Ukraine/Getty Images

(CNN) 国連の地雷対策の責任者は21日、ウクライナ南部ヘルソン州のカホウカ・ダムの決壊により起こった洪水で、ダム付近に設置されていた地雷が黒海沿岸に流れ着く可能性があると明らかにした。

国連開発計画(UNDP)でウクライナの地雷対策を担当しているポール・ヘスロプ氏はスイス・ジュネーブで記者会見し、「地雷が海まで流されたり、まだ水が流れ続けていることから数カ月以内にそのあたりまで運ばれても不思議ではない」「残念ながら対人地雷が黒海沿岸あたりに流れ着く可能性がある」などと述べた。

ヘスロプ氏によると、小型で機密性の高いプラスチック製の「バタフライ地雷」には液状の爆発物質が入っており、水に浮く。これらの地雷は「さまざまな場所に散らばった」と同氏は確信しているという。バタフライ地雷より威力のある対戦車地雷などはそれほど遠くまで流れないとの考えを示した。

ヘスロプ氏によると、対戦車地雷は重さ10キロほどある一方で、対人地雷はわずか50〜60グラム程度という。

同氏はまた「汚染の問題もある。どう対処するか、解決すべき問題の一つだ」とも指摘した。

さらに「何が把握できていないのかはわかっていない」としながらも、「対岸からの攻撃を防ぐために、ドニプロ川の南側で地雷が広く設置されていたことはわかっている。確かなことは、不発弾、地雷、対人地雷いずれにしろ多くの爆発物が川下に流されたということだ」と述べた。

ドニプロ川西岸に位置する州都ヘルソン市は、8カ月にわたるロシアの占領を経て、昨年11月にウクライナ軍が奪還した。だがカホウカ・ダム以南のドニプロ川東岸の大部分は依然としてロシアが支配している。

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