イスラエル野党指導者、9月の総選挙実施を呼び掛け
(CNN) イスラエルの主要な野党指導者のガンツ前国防相は3日、9月の総選挙実施を呼び掛けた。
ガンツ氏は現在、イスラエルの戦時内閣の一員だが、ネタニヤフ首相にとっての政敵のひとり。ガンツ氏は公の場で、9月の総選挙実施を呼び掛けた。
ガンツ氏は「我々が団結を維持し、我々が直面している任務を成功させるためには、国民は、我々が間もなく再び信頼を示すよう求め、10月7日の大惨事とその前に起きた出来事を無視しないということを知らなければならない」と述べた。
ガンツ氏は、ネタニヤフ氏に対して選挙実施の要請を伝えたと明らかにしたが、政府が選挙の日程を決定しなかった場合に戦時内閣から離脱するかどうかについては明言しなかった。ガンツ氏は戦時内閣の中で、ネタニヤフ氏に対して最も反対の姿勢を示してきた閣僚のひとり。
与党のリクードはガンツ氏に対し、イスラエルが戦争状態にある間は「くだらない政争に関与するのをやめる」よう求めた。リクードは声明で、選挙を今実施すれば、麻痺(まひ)や分断、パレスチナ自治区ガザ地区ラファでの戦闘に対するダメージ、人質解放に向けた取引への致命的なダメージが避けられないと指摘。戦争のすべての目標が達成されるまで政府は存続するとした。
イスラエルの野党指導者のひとり、ラピド前首相はガンツ氏の声明に応える形で、現政権に対し、可能な限り早期の解散を求めた。ラピド氏は3日、X(旧ツイッター)への投稿で、「イスラエルは、国の歴史上、この恐ろしく、危険で、最も失敗した政府が退陣するまで、あと半年も待つことはできない。人質を連れ戻し、避難している国民の帰還を認め、(イスラム組織)ハマスを説得し、誰かがイスラエルの中産階級への対応を確実にできるよう、この政府は可能な限り早期に去るべきだ」と述べた。
総選挙実施の呼び掛けが行われたのは今回が初めてではない。今年に入り、別の戦時内閣の一員であるガディ・アイゼンコット氏も信頼回復のためには選挙が重要だと述べていた。