出発遅れで張り詰める機内、元米軍楽隊のサックス奏者がクリスマスソングを即興演奏
(CNN) 出発が遅れて米アトランタの空港で待機していた旅客機の機内で、米陸軍軍楽隊のサックス奏者だった男性がクリスマスソングを演奏して乗客を和ませる出来事があった。
ウェイン・ホーイさんはどこへ行くにも愛用のサックスを持ち歩く。搭乗したデルタ航空便の出発が1時間以上遅れた際に、それが役に立った。
アトランタの空港でホーイさんが搭乗した乗り継ぎ便は、スタッフの問題で出発が遅れ、ゲートで待機していた。やがて通路をはさんで反対側の座席の子どもたちが騒ぎ始めた。
ホーイさんは20年にわたって米陸軍軍楽隊で活動した/CNN
ホーイさんは水を配っていた客室乗務員を呼び止めて尋ねた。「サックスを演奏してもいい? あの子たちを静かにさせられると思うよ」。サックスは頭上の手荷物入れに入っていた。
客室乗務員が操縦室の許可を得て、ホーイさんの即興演奏会が始まった。通路を行ったり来たりしながら奏でられるクリスマスソングに機内のムードは一変。乗客たちが手拍子したり一緒に歌ったりする楽しいひと時になった。
ホーイさんはリクエストに応えて「ジングルベル」「きよしこの夜」などを次々に演奏。4人の子どもと10人の孫がいるホーイさんは、そもそも自分がサックスを取り出した理由も忘れなかった。子どもが大好きな「サメのかぞく」を演奏すると、幼い子どもたちが座席の上で音楽に合わせて飛び跳ねた。
現役時代にサックス演奏を習得し、20年にわたって米陸軍軍楽隊で活動したホーイさん。退役後はコロラド州立大学で音楽教育を学び、中学校や小学校で音楽を教えている。
米陸軍軍楽隊の一員としてサックスを吹くホーイさん(左前)=1990 年頃、米ジョージア州フォートゴードン /Courtesy Wayne Hoey
「機内の空気が張り詰めたところで、真っ先に思いついたのがそれだった」とホーイさんはCNNに語った。
Delays, discomfort and cranky, rude people are what you expect of holiday travel on a packed flight, out of the busiest...
Kate Daileyさんの投稿 2024年12月7日土曜日
デルタ航空広報は、「デルタには充実した機内エンターテインメントシステムがあるものの、彼が心躍る瞬間を演出してくれたことに感謝する」とコメントしている。