15歳で逝った「神のインフルエンサー」、ミレニアル世代初の聖人に バチカン
(CNN) カトリック教会が、イタリア人のカルロ・アクティスさんをミレニアル世代(1980~90年代生まれ)で初の聖人に列する見通しとなった。生前のアクティスさんはコンピューターに関して天才的な技術を発揮し、「神のインフルエンサー」の異名を取った。
フランシスコ教皇は、アクティスさんが起こしたとされる二つ目の奇跡を認めた。ゲーマーでありコンピュータープログラマーでもあったアティクスさんは2006年、白血病のため15歳で死去。20年には、一つ目の奇跡を認められて「福者」に列せられていた。次の段階の聖人に列せられるには、本人の名で奇跡をもう一つ起こす必要があった。
生前のアティクスさんはコンピューターの技能を駆使してカトリックの信仰を拡散。奇跡の歴史をたどるウェブサイトを開設するなどの実績を残した。
アクティスさんは英ロンドンでイタリア人の両親の下に生まれ、後に一家でミラノへ移った。両親は信心深い人物ではなかったものの、幼児期に面倒を見てもらったポーランド人の乳母により信仰心が養われた。
死後、アティクスさんの遺体は伊アッシジへ移され、現在は聖堂の中で本人ゆかりの聖遺物と並んで展示されている。
アティクスさんに関連する二つ目の奇跡は、自転車から転倒し、頭部に外傷を負ったコスタリカの少女を治癒したという報告による。勉強のため伊フィレンツェにいたこの少女の母親は、娘の回復をアッシジにあるアティクスさんの霊廟(れいびょう)で祈ったという。
一つ目の奇跡は、難病に苦しんでいたブラジル人の少年を治癒させたと伝えられたことに対して認められていた。