外国人労働者向けの住宅で火災、49人死亡 クウェート
(CNN) クウェート内務省は12日、首都クウェート市にある外国人労働者向けの住宅ビルで火災が発生し、少なくとも49人が死亡したと発表した。
SNSに投稿され、CNNが撮影場所を確認した映像には、6階建ての建物が炎に包まれている様子が映っている。当局者が国営テレビに語ったところによると、火災発生時、建物のある区画には約150人が住んでいた。
火災の原因は不明だが、警察は現場の区画には20以上の調理用のガスタンクや可燃物があり、瞬く間に燃え広がったとの見方を示した。現場は過密状態だったという。
消防当局者は建物の構造により住人らは外に逃れることが困難だったと指摘。警察の鑑識部門の幹部は、死因は窒息が多いと国営テレビに語った。死者数は増える可能性があり、11人が病院で手当てを受けているという。これまでに死者3人の身元が確認された。

火災の現場を調べる係官=12日/Yasser Al-Zayyat/AFP/Getty Images
インド外務省によると、死者にはインド国籍者が含まれる。同省は状況の把握と遺体送還のためにクウェートに職員を派遣した。
クウェートの民間部門の労働者の3分の2が移民で、こうした移民は差別的な扱いを受けていると人権団体は長い間指摘してきた。
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」は2023年の報告書で、クウェートの移民労働者は「言葉の暴力や身体・性的虐待」を受けており、「雇用主の自宅に強制監禁されている」ケースが多いと指摘している。