ガザ南部でイスラエル兵8人死亡、装甲車が爆発か
(CNN) イスラエル軍は15日、パレスチナ自治区ガザ地区南部で兵士8人が死亡したと発表した。
昨年10月7日にイスラム組織ハマスとの戦闘が始まってから、一度に死亡したイスラエル兵の数としては最大級。
軍は調査を続けているが、暫定情報によると、15日午前5時15分ごろ、南部ラファの激戦地タル・アル・スルタン地区北西部にある「テロ施設」を狙った作戦中に、車列の中の装甲車1台が爆発したとみられる。
軍のハガリ報道官は記者会見で、「現場に仕掛けられた爆発装置または対戦車ミサイル」による爆発との見方を示した。
車両には爆弾を含む機材が積載されていた。最初の爆発でこれが起爆した可能性も調べているという。
軍の発表によると、爆発による被害は大きく、遺体の捜索と身元確認が難航している。
イスラエル軍は攻撃の主体に言及していないが、ハマスの軍事部門「カッサム旅団」は同日、タル・アル・スルタンで敵軍車両に対する待ち伏せ作戦を実行したと発表。標的の軍用ブルドーザーは炎上し、さらに救助部隊が到着した時点で装甲兵員輸送車をミサイルで攻撃したと述べた。
イスラエルのネタニヤフ首相は15日の演説で兵士らの死に「深い悲しみ」を表明し、「いまわしく残忍な」敵を非難する一方、ハマスを破壊して人質全員を帰還させるという戦争の目標を貫く必要があると訴えた。
一方、野党指導者のラピド前首相は同日、テルアビブでの反政府集会で兵士の遺族らに弔意を表し、ネタニヤフ氏の対応を批判。先日の国会では、イスラエル兵4人が死亡したとの情報を受けてだれもが悲痛な心境に陥るなか、ネタニヤフ氏だけがほほ笑みを浮かべていたと非難した。