ロシア、米国人男性にスパイ罪で禁錮15年の刑
(CNN) ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、首都モスクワの裁判所で24日、スパイ罪に問われた米国人男性が禁錮15年の刑を言い渡された。
ジーン・スペクター氏はロシア生まれだが米国へ移住し、市民権を獲得している。ロシアで贈収賄をあっせんしたとして、過去に禁錮4年の刑を言い渡されていた。
ロシアの独立系メディア「メディアゾナ」は、スペクター氏がスパイ罪で最重警備の刑務所での禁錮13年を科され、さらにわいろをめぐる過去の罪が追加されて計15年になったと伝えた。同氏はさらに、約1400万ルーブル(約2200万円)の罰金も言い渡されたという。
国営タス通信によると、スペクター氏はかつて、がん治療薬を手掛けるロシアの製薬会社で取締役会会長を務めていた。贈収賄のあっせんをめぐっては2020年に有罪を認めた。
昨年8月にスパイ罪で起訴された際、米大使館の当局者はCNNに、同氏はすでに収監されているとの認識を示した。
ロシアでは今年、複数の米国人が長い刑期を言い渡された。
7月にスパイ罪で禁固16年の判決を受けた米紙記者は、8月の「囚人交換」で解放された。
同じく7月、薬物関連の罪に問われたロシア出身の米国人男性が禁錮12年半を言い渡された。
10月には72歳の米国人男性が、ウクライナ軍の傭兵(ようへい)として戦った罪で7年近い禁錮刑を科された。