ガザ人質解放、第5弾で新たに男性3人 パレスチナ人183人釈放
ハマス、イスラエル人3人を解放
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意に基づく人質解放の第5弾として、ハマスの人質になっていたイスラエル人3人が8日、新たに解放された。イスラエル側はパレスチナ人の拘束者183人を釈放した。
解放された3人は56歳と52歳、34歳の男性。ハマスによる2023年10月のイスラエル奇襲で人質になった。491日間に及ぶ拘束を経て、ガザ中部デイルアルバラで赤十字に引き渡された。
引き渡しは整然と進められたが、3人ともやせ細った姿で登場。茶色のハマス戦闘員に囲まれ、仮設の檀上に立った。
特に衰弱したように見える34歳の1人がヘブライ語でスピーチした後、3人は待機していた赤十字の車両で運ばれ、ガザのイスラエル軍に引き継がれて帰国した。
ハマスはその後、この3人がトンネルの中にいる場面に手を加えた宣伝ビデオを公開した。これまでの人質解放でビデオが出た例はなかった。
イスラエル政府は引き渡し現場を「衝撃的」と評し、対応を予告した。被害者家族の団体「人質・行方不明者家族フォーラム」も、3人の様子が気がかりだと述べた。
イスラエルのダノン国連大使はグテーレス国連事務総長への書簡で3人の「ひどい健康状態」を指摘し、ハマスを非難した。
ハマスはこれで、第1段階に約束した人質33人のうち16人を解放した。
イスラエル側は8日、予定通り拘束者183人を釈放した。その多くはやつれた様子で、体調が悪そうだった。自力では歩けない男性の姿も見えた。
ハマスの声明によると、この中には終身刑を言い渡された18人が含まれていた。