あと数日しか生きられない ガザの2歳女児、緊急医療避難がようやく実現
(CNN) 緊急治療を受けなければあと数日しか生きられないと診断されたパレスチナ自治区ガザの2歳の女の子が、数週間の待機を強いられた末に、ようやくヨルダンの首都アンマンの病院に到着した。
治療を受けているのはハビバ・アスカリちゃん(2)。ヨルダン政府はCNNの報道をきっかけとしてハビバちゃんをガザから避難させることを決め、イスラエルに対して高官級の働きかけを続けていた。
国際支援団体によると、イスラエルは先月、ハビバちゃんが国外で治療を受けることを認めながら、その後2週間以上にわたって治療のための避難を許可しなかった。
ハビバちゃんは医師から、血液の過剰な凝固を引き起こす先天性疾患のプロテインC欠乏症と診断されていた。治療法は存在するものの、ガザにいたままでは右脚や、場合によっては両腕を失う恐れもあるとされた。
ガザではハビバちゃんのような何千人もの子どもたちが、命を救う治療を受けられない状況にある。
ヨルダンはCNNの報道を受け、ハビバちゃんを首都アンマンに避難させて治療を受けさせることにした。しかしヨルダンの当局者は先週、イスラエルがこのミッションを遅らせているとCNNに語っていた。
ハビバちゃんは1月30日、肺の感染症のためガザのナセル病院に入院。母親や蘇生措置を行った医療従事者によると、2度の心停止に見舞われたという。しかしイスラエルは2月2日、避難の許可をさらに先延ばしした。母のラナさん(37)が娘に付き添うことも認めなかった。
病院で撮影されたCNNの映像には、ラナさんがすすり泣き、ベッドの上の娘を抱き締める姿が映っている。幼いハビバちゃんは寄りかかって母の頬にキスした。