ISIS最高指導者のバグダディ容疑者、米軍の急襲で死亡か シリア
(CNN) 米軍部隊が26日、シリア北西部で過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者を標的とする急襲作戦を遂行し、同容疑者が死亡したとみられることがわかった。
米国防総省高官と作戦などの情報に通じる消息筋が明らかにした。死亡の最終確認は、DNA検査や生体認証検査の結果待ちとしている。国防総省高官は同容疑者は急襲を受け、自殺用ベストを起爆したとみられると述べた。
潜伏先の把握については米中央情報局(CIA)が協力したという。トランプ大統領は26日夕、「非常に大きなことがさっき起きた!」とツイッターに書き込み、憶測をかき立てていた。
米ホワイトハウスのギドリー副報道官は、大統領が米東部時間の27日午前9時に重要な発表を行う予定だと述べた。CNNの取材に応じたトランプ政権当局者は、外交政策に関連した発表と明かした。
バグダディ容疑者は過去5年間、潜伏生活を続けている。今年4月にはISISのメディア部門「アル・フルカン」がバグダディ容疑者とする人物のビデオ映像を公開。同容疑者とみられる人物の姿が公になったのは、2014年7月にイラク・モスルのモスク(イスラム教礼拝所)での演説以降、初めてだった。
複数の米政府当局者は昨年2月、バグダディ容疑者は17年5月の空爆で負傷したとの見方を表明。これが原因で同容疑者は組織の指揮権を最長で5カ月間失う事態に陥ったとも指摘していた。
バグダディ容疑者の最高指導者への就任は10年で、3年後にはシリアで活動する過激派「アルカイダ」系の武装勢力を吸収したとし、ISISとの新たな組織名も示していた。