夜空に輝く「新星」、9月までに現れる見通し 生涯に一度の天体ショー

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新星が誕生する新星爆発のイメージを描いたイラスト/NASA/Conceptual Image Lab/Goddard Space Flight Center

新星が誕生する新星爆発のイメージを描いたイラスト/NASA/Conceptual Image Lab/Goddard Space Flight Center

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、今から9月までのいずれかの時点で夜空に「新星」が現れる見通しだと発表した。生涯に一度の天体ショーが期待できるとしている。

明るく輝く新星は、うしかい座とヘルクレス座の間に位置するかんむり座に現れる見通し。

死にゆく巨大な恒星の爆発で起きる超新星に対し、新星は白色矮星(わいせい)と呼ばれる崩壊した恒星が爆発して突然明るくなる現象をいう。

かんむり座には、死んだ白色矮星と晩年期の赤色巨星で構成される2連星の「T星」があり、79年ごとに爆発が起きている。

2連星は近距離にあって互いに激しい反応を引き起こす。赤色巨星の温度が高まって不安定さが増すと、外側の物質が吹き飛ばされて白色矮星に降り注ぐ。

天文学者らは今から9月の間に「新星」が現れると予想している/NASA
天文学者らは今から9月の間に「新星」が現れると予想している/NASA

これによって白色矮星の大気が徐々に熱せられ、「熱核反応の暴走」を引き起こして新星が誕生する。かんむり座T星で前回爆発が起きたのは1946年だった。

「ほとんどの新星は、何の予告もなく突然起きる」。NASAの専門家はそう解説する。「かんむり座T星は銀河系に10ある再帰新星の一つ。前回の46年の爆発から、この恒星は1年ほど暗くなった後、急激に明るさを増すことが分かっている。T星は昨年3月に暗くなり始めた。従って今から9月までの間に新星になると予想する研究者もいる。しかしいつ起きるかについては数カ月の不確実性がある」

T星は地球から3000光年の距離にあり、普段は暗くて肉眼では見えない。しかし新星になると北極星と同程度の明るさになる見通しで、ピークに達すると新しい星が現れたように見える。数日間は肉眼で見ることができ、双眼鏡で観察できる状態が1週間ほど続いた後に再び暗くなって姿を消す。再び現れるのはおよそ80年後になる。

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