キプロス支援策で合意、主要2行を再編へ
ロンドン(CNNMoney) 財政危機に直面するキプロスのアナスタシアディス大統領は25日未明、金融支援をめぐる欧州連合(EU)との交渉で合意に達し、ユーロ圏諸国の承認を得た。
アナスタシアディス大統領は記者会見で、「キプロス国民とEU全体にとって最善の策だ」と述べた。大統領は24日にブリュッセルへ出向き、EU側との交渉を続けていた。
ユーロ圏財務相会議の議長を務めたダイセルブルム・オランダ財務相によると、合意案はキプロスの主要2銀行の大幅な再編などを含む内容。ユーロ圏のすべての国が同意したという。銀行再編に伴い、10万ユーロ(約1240万円)超の大口預金者は当初案より大きな損失をこうむることになる見通しだが、10万ユーロ以下の預金はすべて保護される。
キプロスはギリシャ財政危機などの影響で国内銀行の経営が悪化し、EUに支援を求めた。100億ユーロ(約1兆2300億円)規模の支援の条件とされた銀行預金への強制課税を議会が否決したため、支援策は見直しを迫られていた。合意が成立しなければ、欧州中央銀行(ECB)からの緊急融資が打ち切られ、財政破たんやユーロ圏脱退の危機に直面すると懸念されていた。