機内で携帯電話の通話やメール解禁、米当局が検討
ワシントン(CNN) 米連邦通信委員会(FCC)が、航空機の機内での携帯電話による通話やメールの送受信を認める提案を検討している。
提案について説明を受けた当局者によると、航空機が高度1万フィート(約3000メートル)以上に達した時点で乗客による携帯電話の通話やメールの送受信などを認める提案が検討されているという。ただし離発着時の通話などは引き続き禁止する。
サービス提供のためには航空各社が連邦航空局(FAA)の認可した専用アンテナを機体に装備する必要がある。
提案の目的は、列車やバスの車内などと同じように携帯電話を使えるようにすることにあるという。FCCのトム・ウィーラー委員長は、「現在の技術では飛行中でも安全かつ安定したモバイルサービスを提供できる。時代遅れの規制は見直すべき時だ」とコメントした。
FCCはこれまでずっと、地上の基地局に干渉する恐れがあるという理由で航空機内の携帯通話を禁止してきた。しかし他国では既に、機内での携帯電話使用解禁に踏み切ったところもある。
FCCは12月12日の委員会でこの提案について話し合い、パブリックコメント期間を経て、委員の投票で最終的な判断を下す。実際に通話などのサービスを提供するかどうかは各航空会社の判断に委ねる。
機内通話を巡る乗客の賛否は分かれている。デルタ航空が2012年に乗客を対象に実施した調査では64%が、機内通話が認められれば機内環境に悪影響を及ぼすと答えていた。