誰も信じない中国のGDP統計――そこから見えるものとは
著名投資家のジェームズ・チェイノス氏は、経済構造の移行について、普通に考えられているよりも難しいのではないかとの見方を示す。さらに、チェイノス氏がより大きな問題だと指摘するのが負債だ。
連邦政府は多くの資金を持っているかもしれない。しかし、地方政府や銀行、企業は大量の借り入れを行っている。
マッキンゼー・グローバル研究所によれば、2007年以降、中国の負債額は急拡大している。中国の債務は対GDP比で240%に達するという。
この先返済期限を迎えたとき、一部の組織が返済不能に陥る可能性は否定できない。さらに、高齢化の問題もある。
今のところ、市場はこうした問題を真剣に受け止めてはいない。中国を除く各国の経済が苦境に陥っているとき、くれぐれもそうした事態が起きないことを願おう。