ロシアGDP、3四半期連続のマイナス成長 制裁など響く
ロンドン(CNNMoney) ロシア政府は15日までに、今年7~9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP)は前年同期比で4.1%減少したと報告した。3四半期連続のマイナス成長で、同国経済が深刻な後退局面にあることを改めて示した。
ただ、今年第2四半期の4.6%減と比べ、下げ幅は改善しており、最悪の不況期は脱したとの見方もエコノミストの間に出ている。第3四半期の改善は製造業の盛り返しが要因とも見ている。
ロシア経済は2014年以来、ウクライナ危機などに伴う欧米諸国の経済制裁発動や原油価格の低下に伴って悪化した。ロシアのメドベージェフ首相は今年4月、経済制裁の影響で同国は1000億米ドルを超える損失を被るとの推定数字も明らかにしていた。
ロシアが主要な歳入減としている原油価格は昨年半ば以降、60%も急落。自国通貨ルーブルもドルに対し暴落しており、同年初期以降、半値の水準となっている。インフレ率も急騰した。
国際通貨基金(IMF)はロシアのGDPは今年通年で3.8%のマイナス成長になると予測。来年は0.6%縮小するとも予想している。インフレ率については今年が15%増、来年は平均で8.6%増とし、国民の家計に打撃を与えると見ている。