世界初、ビールの流れるパイプラインが完成 ベルギー
ロンドン(CNNMoney) ユネスコの世界遺産に指定されたベルギーの歴史都市ブルージュにこのほど、ビールの流れるパイプラインが世界で初めて完成した。
パイプラインは全長約3276メートル。市中心部の歴史地区にあるハルブマーン・ビール醸造所と郊外の瓶詰工場を結ぶ。これまでは歴史地区の玉石を敷き詰めた狭い道路を抜けてトラックでビールを運ぶ必要があり、同醸造所の急成長に伴って運搬トラックの交通量増大が問題になっていた。パイプライン敷設は現実的な解決策と同醸造所は説明する。
ビール運搬トラックは先週を最後に運用を中止。同地で500年にわたって醸造を続けてきたハルブマーンは、これで市中心部から移転する必要がなくなった。
パイプライン敷設資金400万ユーロ(約4億5500万円)のうち30万ユーロ(約3400万円)は、一般から出資を募るクラウドファンディングで調達した。
最も深いところで34メートルの地下を通るパイプラインは、歴史的建造物の運河や城壁の下を抜けて、1時間に約4000リットル、ビール瓶1万2000本分のビールを運ぶ。ビールは最新技術を使って品質を保ち、洗浄浄化システムも導入された。