1週間で300便欠航、怒った乗客が乱闘騒ぎ 米LCC
(CNN) 米格安航空会社のスピリット航空でパイロット不足による便の欠航が相次ぎ、業を煮やした乗客が空港で乱闘騒ぎを起こす事態に発展している。
スピリット航空便の欠航は過去7日間で約300便に上り、数時間に及ぶ遅れも相次いでいる。原因はパイロットにあると同航空は説明し、連邦裁判所に訴えを起こしたことを明らかにした。
フロリダ州のフォートローダーデールハリウッド国際空港では8日、搭乗予定便が欠航になった乗客が発券カウンターに詰めかけ、同空港の係員や警官と衝突した。
カウンター前には大行列ができていたといい、ある乗客は「みんなが便の遅れや何時間も行列に並ぶ馬鹿馬鹿しさに腹を立てていたのに、スピリット航空は何もしてくれなかった」と憤る。
現場をとらえた映像には、複数の乗客が警官ともみ合ったり、取り押さえられて手錠をかけられたりする様子が映っている。ブロウォード郡保安官事務所によると、この騒ぎで乗客3人が拘束された。
スピリット航空の広報はこの騒ぎについて、「パイロットが乗客を目的地に届けることや、同僚の安全を確保することよりも、新しい契約に向けた自分たちの要求を優先した」と主張。操縦士組合のALPAが違法な怠業を主導したとして、連邦裁判所に訴えを起こした。
欠航便は7日だけでも、同日運航便の約17%に当たる81便に上ったと同航空は主張。影響を受けた乗客は約2万人に上るとしている。
これに対してALPAはCNNに寄せた声明で、怠業を主導した事実はないと反論した。