トランプ米大統領、対中関税措置を発表へ 6.3兆円規模
ニューヨーク(CNNMoney) トランプ米大統領が22日に中国からの輸入品に対する関税措置を発表する方針であることが分かった。政府当局者が明らかにした。
適用対象の中国製品は600億ドル(6兆3000億円)相当になるとみられている。これは昨年米国に輸入された中国製品の10%ほどに当たる。対象となる製品や個々の関税の規模については不明。
トランプ政権は今年に入り、貿易への強硬姿勢を行動に移す構えを示していた。一方、中国当局者は米国の輸出品に対し報復関税を課すと警告しているが、具体的な内容はまだ明らかにしていない。
投資家やエコノミストらは、米中貿易戦争になれば世界経済に影響を及ぼしかねないと懸念している。
トランプ政権の当局者は、貿易戦争をめぐる懸念は行き過ぎだと主張。トランプ氏は大統領選期間中、中国が米国の雇用を奪っているとして強い姿勢で臨む方針を有権者に約束していた。今回の関税は実質的に、こうした公約を実現に移す形となる。
一方、中国の李克強(リーコーチアン)首相は20日、北京で記者会見を行い、「貿易戦争は誰の利益にもならない。そこに勝者はいない」と警告した。
中国側では、米国からの穀物輸入品に対し関税を課したり、ブラジルやアルゼンチンといった国からの大豆輸入を増やしたりするなどの対抗措置に出る可能性もある。